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最終更新日:2025年8月12日

大人の歯列矯正はやめたほうがいい?後悔しないための判断ポイントを解説

大人は歯列矯正やめたほうがいいtop

大人になってから歯列矯正を考えたとき、「やめたほうがいい」という声を耳にすることがあります。

確かに、歯や歯茎への負担、治療期間や費用など、年齢特有のリスクがあるのは事実です。

しかし、正しい診断と治療計画のもとで行えば、見た目の改善だけでなく健康面にも大きなメリットをもたらします。

この記事では、大人の歯列矯正が「やめたほうがいい」と言われる理由や実際の症例、費用感まで詳しく解説します。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

大人の歯列矯正は危険?やめたほうがいいと言われる理由4選

大人の歯列矯正は危険?やめたほうがいいと言われる理由4選

大人になってからの歯列矯正は、見た目や噛み合わせを改善できる一方で、年齢ならではのリスクや注意点もあります。

ここでは、大人の歯列矯正で「やめたほうがいい」とされる代表的な4つの理由について解説します。

①歯の根が短くなる「歯根吸収」のリスクがあるから

大人の歯列矯正では、歯の根が短くなる「歯根吸収」が起こる可能性があります。

これは、矯正で歯を動かす際にかかる力が歯根の先端部分に影響し、徐々に吸収されてしまう現象です。

歯根が短くなると、歯を支える力が弱まり、将来的にグラつきやすくなるなどの問題につながります。

特に大人は歯や歯周組織の回復力が若いころより低下しているため、歯根吸収が進行しやすい傾向が強いため、リスクを理解したうえで矯正を検討することが重要です。

②歯茎が下がる「歯肉退縮」が起こりやすいから

大人の歯列矯正では、歯茎が下がる「歯肉退縮」が起こるリスクがあります。

矯正で歯を動かす際、歯を支える骨や歯茎に継続的に負荷がかかります。

その結果、歯茎が後退し、それに付随して見た目の悪化や知覚過敏などの問題が起こるのです。

特に、大人は歯周病のリスクが高く、歯肉退縮が進行しやすい環境にあるため、治療前の歯茎や骨の状態をしっかり確認することが大切です。

③健康な歯を抜くケースがあるから

大人の歯列矯正では、治療計画によっては健康な歯を抜く必要が生じる場合があります。

歯並びや噛み合わせを整えるためのスペースが足りないと、時には歯を抜いて歯を動かすスペースを確保します。

もちろん、抜歯は歯列や顎の骨格全体への影響を最小限にとどめた範囲で行われますが、健康な歯を失うことへの心理的抵抗は非常に大きいものです。

そのため、抜歯が本当に必要かどうか、非抜歯での治療が可能かを複数の歯科医に相談してから判断することが大切です。

④治療期間が長くなりやすいから

大人の歯列矯正は、若いころに比べて治療期間が長くかかる傾向があります。

これは、加齢とともに歯を支える骨や歯周組織の代謝が低下し、歯の移動スピードが遅くなるためです。

さらに、大人は歯周病や被せ物・詰め物の治療歴があることも多く、それらを考慮して慎重に歯を動かす必要があります。

治療期間は通院回数や費用にも影響するため、あらかじめ治療期間が延びたケースも想定しておくと安心です。

大人の矯正「やめたほうがいい人」とは?

すきっ歯 矯正 前歯だけ アイキャッチ

大人でも歯列矯正は可能ですが、すべての人におすすめできるわけではありません。

ここでは、「今は矯正を避けたほうがいい」とされる代表的な例をご紹介します。

重度の歯周病がある人

重度の歯周病がある場合、歯列矯正は基本的におすすめできません。

歯周病で歯を支える骨や歯茎が大きく損なわれている状態で歯を動かすと、歯の揺れや脱落が進みやすく、症状を悪化させる危険があるためです。

まずは歯周病治療で炎症を抑え、骨や歯茎の状態を安定させることが優先です。

症状が改善すれば矯正できる可能性もあるため、歯周病の有無や進行度をしっかり検査してから矯正の可否を判断しましょう。

顎の骨に大きな問題がある人

顎の骨に大きな異常がある場合、歯列矯正だけでは理想的な噛み合わせや見た目を整えることが難しいことがあります。

たとえば、上顎と下顎の位置関係が大きくずれている骨格性の不正咬合や、顎の骨の成長や形に大きな左右差があるケースでは、歯だけを動かしても根本的な改善につながらないことが多いです。

こうした場合は、矯正とあわせて外科手術を行う「外科矯正」が必要になることもあります。

顎の骨に問題が疑われる場合は、矯正歯科だけでなく口腔外科を含めた総合的な診断を受けることが大切です。

持病や体調面で不安がある人

持病や体調面で不安がある場合は、歯列矯正を控えたほうが安全です。

糖尿病や心疾患、免疫疾患などは、歯や歯茎の治癒能力や感染への抵抗力に影響を与えることがあります。

持病がある人は、必ず主治医と矯正歯科の双方に相談し、治療の安全性や注意点を確認してから始めることが大切です。

事前に全身の健康状態を整えることで、安心して矯正を進められる可能性が高まります。

妊娠中・妊活中の人

妊娠中や妊活中は、歯列矯正を始めるタイミングとしてはあまり適していません。

妊娠中はホルモンバランスの変化により歯茎が腫れやすくなったり、歯周病リスクが高まったりします。

また、通院や治療中のストレスが体調に影響を与える可能性もあります。

妊活中も、妊娠が判明した時点で治療計画の変更や一時中断が必要です。

安心して治療を受けるためには、出産や授乳が落ち着き、体調が安定してから矯正を始めることが望ましいでしょう。

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それでも大人が歯列矯正をしたほうがいい理由

年齢によるリスクがある一方で、大人の歯列矯正には多くのメリットもあります。

歯並びや噛み合わせが改善されることで、下記のような見た目や健康、生活の質にプラスの効果が期待できます。

大人が歯科矯正をしたほうが良い理由
  • 見た目のコンプレックスが解消される

  • 虫歯・歯周病の予防につながる

  • 噛み合わせが整い、頭痛・肩こりが和らぐ場合がある

  • 消化吸収や発音の改善も期待できる

このように、正しい診断と計画のもとで行えば、大人の歯列矯正は見た目だけでなく健康面でもさまざまな良い影響をもたらすので、歯並びの悪さに悩んでいる方は歯科クリニックに相談するのがおすすめです。

大人になって歯列矯正を始めた人の例

大人になってから歯列矯正を始める人は珍しくありません。

ここからは、実際に大人になってから歯列矯正をした人の症例を年代別に紹介します。

30代:総額33万円/治療期間4ヶ月

出っ歯 症例 Basic

このケースは、30代男性が部分矯正で前歯の歯並びを整えた例です。

治療前は上の前歯に軽い重なりと傾きが見られましたが、マウスピース矯正と研磨処置を組み合わせることで、4ヶ月で歯列が整い、噛み合わせも自然になっています。

総額は33万円と比較的抑えられた費用で、非抜歯のため歯への負担も少ない治療計画となりました。

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40代:総額33万円/治療期間10ヶ月

すきっ歯 症例 Basic(40代男性)

このケースは、40代男性が部分矯正で前歯の隙間と歯並びを整えた例です。

治療前は上の前歯の間に明らかな隙間があり、全体的に歯列のバランスも乱れていました。

マウスピース矯正と研磨処置を組み合わせ、10ヶ月かけて少しずつ隙間を閉じ、前歯の位置を整えています。

費用は総額33万円で、非抜歯のため歯へのダメージも最小限に抑えられました。

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50代:総額33万円/治療期間6ヶ月

ガタガタBasic (50代男性)

このケースは、50代男性が部分矯正で下の前歯の歯並びを整えた例です。

治療前は前歯の重なりが強く、歯列も乱れている状態でした。

マウスピース矯正と研磨処置を併用することで、6ヶ月で歯列をまっすぐに整えることに成功しています。

総額は33万円で、治療負担を最小限に抑えつつ、短期間で結果を得られたケースです。

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大人の歯列矯正でよくあるQ&A

すきっ歯 矯正 前歯だけ3

大人になってからの歯列矯正には、多くの人が共通して抱く疑問があります。

ここからは、大人の歯列矯正に関してよく寄せられる質問とその答えについて解説します。

矯正して「ブサイクになる」って本当?

結論から言えば、適切な治療計画のもとで行えば矯正によって「ブサイクになる」ことはありません。

矯正では、歯を動かす過程で噛み合わせや唇の位置が変化するため、時に口元が不自然に見えることがあります。

しかし、こうした変化は最終的には改善されるのが一般的です。

信頼できる矯正歯科で精密検査とカウンセリングを受け、顔全体のバランスを踏まえた治療を行うことで、見た目の印象はむしろプラスに変わります。

40歳以上でも歯列矯正ってできるの?

40歳以上でも歯列矯正は可能です。

矯正において重要なのは、年齢より歯や歯茎、顎の骨の健康状態です。

歯周病や顎の骨の量に問題がなければ、40代以降でも歯はしっかりと動きます。

ただし、若いころに比べて治療期間がやや長くなる傾向があるため、事前に正確な診断とスケジュールの把握をしておくことが大切です。

50歳以上でも歯列矯正ってできるの?

50歳以上でも条件を満たせば歯列矯正は可能です。

50歳以上の場合も、歯周病が進行していないことや、顎の骨が十分にあることが確認できれば、歯は年齢に関係なく動かせます。

ただし、加齢に伴う骨や歯茎の変化により、治療期間が長くなったり、歯肉退縮などのリスクが高くなったりする可能性がある点には注意が必要です。

事前にしっかりと検査・相談を行い、リスクとメリットを理解したうえで治療を始めることが大切です。

「大人の歯列矯正はやめたほうがいい?」と迷ったら矯正歯科に相談しよう

カウンセリング

大人の歯列矯正は、リスクもあれば大きなメリットもあります。

年齢だけで判断せず、歯や歯茎、顎の骨の状態を正確に把握することが、後悔しない治療選びの第一歩です。

まずは矯正歯科で精密検査とカウンセリングを受け、リスクや治療方法を比較検討しましょう。

マウスピース矯正 Oh my teeth では、歯科医師が直接あなたの歯並びや噛み合わせを確認し、最適な治療プランを提案します。

初回のカウンセリングは無料で、3Dスキャンによる歯並びの可視化や治療後のシミュレーションも可能です。

「矯正をすべきか迷っている」「まずは話だけ聞いてみたい」という段階でも問題ありません。

無料診断を受けて、理想の口元への第一歩を踏み出してみましょう。

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