logo
料金 症例 クリニック
歯科矯正
最終更新日:2025年7月27日

受け口の治し方|原因と重症度別の治療法を徹底比較

受け口 治し方

「受け口にはどんな治し方があるの?」
「受け口を治したいけどいくらかかるの?」

など、受け口の治療法について疑問を抱いていませんか?

受け口は、見た目だけでなく発音や咀嚼(そしゃく)、将来の歯の健康にも影響を与えるため、早めの対応が大切です。

この記事では、受け口の原因をチェックする方法、重症度別の治し方、治療費用・期間の目安までを網羅的に解説しています。

「なるべく抜歯せずに治したい」「費用や期間を事前に知っておきたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

万樹さんアイコン
歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

受け口の2つの原因と治し方の方向性

受け口の主な原因

受け口の原因には2つのタイプがあります。1つ目は「歯並びの乱れ」が原因で引き起こされる受け口、2つ目は「あごの骨格異常」が原因で引き起こされる受け口です。

ここでは、それぞれのタイプごとの治療方法について解説していきます

歯の傾きが原因の「歯槽性」→ 歯列矯正での改善が中心

「歯槽性の受け口」は、歯の角度や位置のズレによって起こる比較的軽度なタイプです。具体的には、下の前歯が前方に傾いていたり、上の前歯が内側に倒れていたりしており、上下の前歯が通常とは逆に噛み合っている状態。

受け口の症例

この場合、顎の骨に大きなズレはないため、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などで歯の位置を整える治し方で改善が期待できます。

特に軽度なケースでは、部分矯正やマウスピース矯正でも十分に対応できるケースがあります。

↓あわせて読みたい

顎の骨格が原因の「骨格性」→ 外科手術も視野に

「骨格性の受け口」は、下顎が過成長していたり、上顎が十分に成長していなかったりすることで起こります。見た目にも顎がしゃくれて見える場合が多く、単なる歯列矯正だけでは改善が難しい場合が多いです。

このようなケースでは、矯正治療に加えて外科手術(外科的矯正治療)を組み合わせる治し方が選択肢。「上下顎の骨を切って位置を整える手術」を行い、その前後に歯並びを整える矯正治療を進めます。

入院や手術など大がかりが治療になるため、慎重に治療計画を立てる必要があります。

【重症度別】受け口の治し方

マウスピース矯正は目立つの?目立つと感じる原因や対処法も解説

受け口の治療は、原因だけでなく「重症度(軽度・中度・重度)」によって適切なアプローチが異なります。自分がどの段階に該当するかを知ることで、過不足のない治療選択ができるようになります。

ここでは、重症度別に受け口の治療法を解説します。

①軽度の受け口→マウスピース矯正や部分矯正が選択肢に

「軽度の受け口」は、前歯のかみ合わせがわずかに逆になっているような状態です。歯の傾きや位置に少しのズレがある程度で、顎の骨格に大きな異常は見られません。

この場合の治し方は、目立たず快適に矯正ができる「マウスピース矯正」や「部分矯正」が有効です。特に前歯だけを動かす「部分矯正」は、治療期間も短く、費用を抑えられる点が魅力です。

ただし、奥歯の噛み合わせや顎の位置に問題がある場合は、より全体的なアプローチが検討されます。

↓こちらの記事もチェック

②中度の受け口→ワイヤー矯正やマウスピース矯正(全体矯正)で対応

「中度の受け口」は、前歯だけでなく奥歯にも反対咬合の影響が出ている状態です。上下の歯列全体に歪みがあるため、部分的な矯正ではなく、全体的な治療が必要になります。

この段階では、「ワイヤー矯正」または全顎対応の「マウスピース矯正」で歯列全体を整えるのが一般的です。どちらの治し方も治療期間は1〜2年程度を要しますが、しっかり噛める機能的な噛み合わせを目指せます。

骨格に異常がなければ、外科手術は不要なケースが多いです。

↓こちらの記事もチェック

③重度の受け口→外科矯正(手術)が必要なケースも

「重度の受け口」は、骨格そのものに大きなズレがあるケースで、歯科矯正単独では治療が困難です。上下の顎のバランスが大きく崩れているため、噛み合わせの機能障害や審美面の悩みが深刻になることも。

このような場合、「外科矯正」として、手術と矯正治療を組み合わせたアプローチが必要になります。顎の骨を切って位置を整える「顎矯正手術(顎変形症手術)」が主に行われます。

大学病院や口腔外科を併設した矯正歯科で対応されることが多く、症例によっては保険が適用される場合もあります。

受け口の治し方を徹底比較!治療法ごとのメリット・デメリット

メリットとデメリット

受け口の治療には複数の方法がありますが、どの矯正方法にもメリット・デメリットがあり、自分の症状やライフスタイルに合った選択が重要です。

以下の比較表で、それぞれの治療法の特徴を整理してから、自分に合った方法を見つけてみましょう。

治療法

メリット

デメリット

マウスピース矯正

・目立ちにくい
・取り外し可能で清潔

・重度の症例には不向き
・装着時間の自己管理が必要

ワイヤー矯正

・比較的快適
・対応範囲が広い
・重度の歯列にも有効

・目立ちやすい(表側)
・違和感が強い
・歯磨きがしにくい

外科矯正

・骨格から根本改善
・大きな見た目の変化も可能

・手術が必要
・入院、全身麻酔が必要なケースがある
・治療期間が長い

①マウスピース矯正による治し方

マウスピース矯正は、透明で目立たず取り外し可能な装置を使って歯を動かす矯正法です。患者さん自身が1〜2週間ごとに装置を交換しながら治療を進めます。

審美性・衛生面・快適さに優れており、軽度〜中度の受け口には効果的です。一方で、重度の骨格的なズレや複雑な動きには対応が難しい傾向にあります。また、治療効果を高めるためには、1日20時間以上のマウスピースの装着が必要です。

マウスピース矯正を利用した受け口の治し方については、以下の記事も参考にしてください。

②ワイヤー矯正(表側/裏側)による治し方

ワイヤー矯正は最も歴史があり、幅広い症例に対応可能な矯正方法です。歯の表面または裏側にブラケットを装着し、ワイヤーの力で歯を少しずつ動かしていきます。

複雑な歯の動きにも対応できるのが最大のメリットですが、目立ちやすく、装着時の違和感や歯磨きのしにくさもデメリットです。

裏側矯正(舌側矯正)は見た目の配慮に優れていますが、費用が高く発音に慣れるまでに時間がかかる点もあります。

③外科矯正(手術)による治し方

外科矯正は、骨格性の重度な受け口に対して行う、手術と矯正の組み合わせ治し方です。顎の骨を切って正しい位置に移動させつつ、手術の前後で歯列を整えていきます。

見た目の大きな改善が可能で、根本から噛み合わせの問題を解決できます。ただ、入院や全身麻酔、長期的な治療期間が必要です。

身体的・金銭的な負担も大きくなるため、担当医師とよく話し合いながら治療を進めましょう。

【費用・期間の目安】受け口の治療にかかる値段と時間

ホワイトニングが2024年から保険適用になったってホント?費用の抑え方を解説

受け口治療にかかる費用や治療期間は、選ぶ治療法によって大きく異なります。事前に相場感を知っておくことで、無理のないスケジュールと予算で治療計画を立てることができます

以下に主な治療法別の目安をまとめました。

治療法

費用の目安

治療期間の目安

マウスピース矯正

約10万〜100万円

2カ月〜3年程度

ワイヤー矯正

約30万〜170万円

2カ月〜3年程度

外科的矯正治療

約140万〜400万円
(※保険適用で約50万〜65万円)

2〜4年程度

参考:歯列矯正の費用

受け口の治療にかかる費用については「受け口の矯正費用はいくら?で詳しく解説しています。

Oh my teethの特長

「受け口の治療って高いけれど、本当に治せるの?」と不安な方は、まずは無料診断であなたに合った治療法をチェックしてみましょう。

マウスピース矯正Oh my teethでは、無料診断を実施中です。無理な勧誘は一切ないので、ぜひお気軽にご活用ください。

CTA どんな矯正

年齢別の受け口の治し方

子どもの歯科矯正

受け口の治し方は、年齢によってもできることが異なります

特に子どもの時期は、顎の成長をコントロールしながらの矯正が可能であるため、早期発見・早期治療がとても重要です。一方、大人になってからの治療は選択肢が広がる反面、骨格のズレが大きい場合には手術が必要になるケースもあります。

子ども(小児矯正):成長を利用して、根本原因にアプローチ

子どものうちに受け口の兆候が見られた場合、成長を利用した矯正ができるのが大きなメリットです。

上顎の成長を促したり、下顎の過成長を抑えたりする装置を使って、骨格的なバランスを整える治療が行えます。さらに6〜12歳ごろの「骨の成長期」に治療を始めることで、将来の本格矯正や外科手術のリスクを軽減することが可能です。

小児矯正は見た目や機能面の改善だけでなく、子どもの自信や口腔発達にも良い影響を与えます。

子どもの矯正について詳しい記事はこちら!

大人の受け口治療:選択肢は多いが、外科矯正の可能性も

成人後の受け口治療では、マウスピース矯正・ワイヤー矯正・外科矯正など、幅広い治し方があります

ただし、骨格の成長が止まっているため、骨格性の問題が大きい場合には、手術を伴う外科矯正が必要になることもあります。一方で、歯並びだけの問題であればマウスピース矯正やワイヤー矯正で十分対応可能です。

近年は成人矯正への理解も深まり、仕事や生活への影響を最小限に抑えつつ治療を進められる環境が整ってきています。

受け口の治し方に関するよくある質問(FAQ)

疑問のある女性の画像

受け口の治療を考えるとき、多くの方が疑問に思うのが「どんな治療法があるの?」「どのくらいの期間がかかるの?」「抜歯は必要?」といったことではないでしょうか。

ここでは、受け口の治し方に関する質問にQ&A形式でお答えします。

歯を抜かない受け口の治し方はある?

歯を抜かずに治療できる場合もあります。特に、歯の傾きや位置が原因の軽度〜中度の受け口であれば、歯の表面を削ってスペースを確保することで非抜歯の矯正が可能です。

ただし、スペース不足や骨格のズレが大きい場合は、抜歯が必要になることもあります。治療の可否は、精密検査と診断によって判断されるため、まずは歯科医師に相談してみましょう。

受け口の治療期間はどのくらいかかる?

治療期間は、症状の重さと選択する治療法によって大きく変わります

軽度なら半年〜1年程度、中度〜重度では1〜3年が目安です。外科矯正を併用する場合は、術前矯正・手術・術後矯正を含めて2〜4年かかることもあります。

早期に相談・治療を始めることで、期間や負担を抑えることができるケースもあります。矯正開始のタイミングも大切な要素です。

裏側矯正が受け口治療に向いているって本当?

裏側矯正(舌側矯正)は見えにくいという点で審美的なメリットがありますが、受け口に「特別に有利」という根拠はありません。表側矯正と比べて、治療効果や適応症例は基本的に同じです。

一方で、発音しにくさや費用の高さなど独自のデメリットもあるため、見た目の希望や生活スタイルに合わせて選択することが大切です

受け口は自力でトレーニングして治せる?

受け口は筋トレや習慣改善などによって「自力」で根本的に治すことはできません。特に骨格に問題がある場合は、専門的な矯正や外科的治療が必要です。

ただし、悪習癖(舌の位置・口呼吸・頬杖など)が原因の場合、それらを改善することで進行を抑える効果は期待できます。成長期の子どもの場合には、MFT(口腔筋機能療法)との併用で治療の進行をサポートできることもあります。

受け口の原因を知って適切な治し方を選択しよう

受け口の治し方は、原因・重症度・年齢によって選択すべき方法が大きく異なります

歯並びの乱れに原因がある場合は、歯科矯正だけで治せるなおせる可能性があります。しかし、骨格に原因のある重度の受け口は、外科的矯正治療が必要です。

最も重要なのは「自分の状態を正しく知ること」です。自分で判断せず、歯科クリニックで精密検査を受け、適した治療計画を立てることが受け口改善の第一歩になります。

納得 無料診断

マウスピース矯正 Oh my teethでは無料で精密検査・矯正相談を行っております。 「自分にあった受け口の治し方を知りたい」「マウスピース矯正で受け口がなお治るか知りたい」という方は、お近くのOh my teeth導入クリニックで無料診断のご予約ください。

無料診断を予約する

矯正についてもっと知る

ドクター所属学会(一部)

矯正歯科治療にともなうリスクについて