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最終更新日:2025年8月8日

歯の隙間は自分で埋められない?リスクと治療方法を解説

口ゴボ ほうれい線 画像⑤

「前歯の隙間が気になるけれど、わざわざお金をかけるのはちょっと…」

そう思って、つい自己流でなんとかしようとしていませんか?

歯の隙間は見た目の問題だけでなく、虫歯・歯周病・噛み合わせ・発音など、さまざまなトラブルの原因につながりますが、市販の器具や独自の方法で無理に埋めようとすると、かえって歯を傷めてしまうリスクがあります。

本記事では、歯の隙間を自分で埋めることのリスクや、歯科で行われる治療方法・費用の目安についてわかりやすく解説します。

「すきっ歯が気になるけれど、どこに相談すればいいのかわからない…」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

【結論】歯の隙間は自分で埋められない

自分で治すのはダメ

歯の隙間が気になると、「自分でなんとか埋められないか」と考えてしまう方もいるかもしれません。

SNSや動画サイトでは、「ゴムを使って歯を寄せる」などのセルフケアが紹介されていますが、こうした自己流の方法には医学的根拠がなく、かえって歯並びを悪化させたり、歯や歯ぐきを傷めたりするリスクがあります。

適切に治療するためには、必ず歯科医師の診断を受け、状態に合った方法を選ぶことが必要です。

歯の隙間を埋めたほうがいい4つの理由

治しておいた方がいい理由

歯の隙間は見た目の問題だけでなく、口内や身体全体の健康にもさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。

ここでは、歯の隙間を埋めるべき主な4つの理由をご紹介します。

理由①すきっ歯がさらにひどくなる

歯と歯の間に隙間がある状態は、自然に改善されることはほとんどありません。むしろ、時間の経過とともに隙間が広がってしまうことが多いのです。

例えば、爪の噛み癖や舌を前歯に押し当てるなどの癖があると、歯に少しずつ力が加わり、歯が動いてしまいます。

その結果、隙間が目立つようになったり、歯並び全体のバランスが崩れたりすることがあるのです。

理由②歯周病・虫歯のリスクが高まる

歯の隙間が広がっていると、食べかすや汚れがたまりやすく、歯みがきでも汚れが落としにくくなります。

この状態が続くと、歯垢や歯石が蓄積し、虫歯や歯周病の原因となってしまいます。

特に歯周病は、初期には自覚症状がほとんどなく進行するため、気づいたときには歯ぐきや歯を支える骨が大きくダメージを受けているケースも少なくありません。

理由③発音や滑舌が悪くなる

歯と歯の間に隙間があると、空気が漏れやすくなり、発音に影響が出ることがあります。

特に「サ行」や「タ行」などの音が不明瞭になりやすく、「話しづらい」「舌足らずに聞こえる」といった悩みにつながることもあります。

こうした発音の不自然さは、日常会話はもちろん、接客業やプレゼンなど人前で話す場面でコンプレックスになってしまう人も少なくありません。

理由④噛み合わせが悪くなる

歯の隙間は、噛み合わせのバランスにも影響を与えます。

本来、上下の歯はバランスよく接触することでしっかりと咀嚼ができるようになっていますが、隙間があると一部の歯に力が偏ってしまい、噛み合わせが崩れてしまうことがあるのです。

さらに、噛み合わせが悪くなると、食べ物をうまく噛めなかったり、顎の筋肉や関節に負担がかかって顎関節症を引き起こす原因にもなります。

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歯の隙間を埋める方法は2つ

前歯 隙間があいてきた 原因3

歯の隙間を改善するには、歯科医院での治療が必要になります。

治療方法は主に「補綴(ほてつ)治療」と「歯列矯正」の2つに分かれており、歯の状態や隙間の大きさ、希望する仕上がりに応じて適した方法が選ばれます。

ここでは、それぞれの治療法がどのようなものかを詳しく見ていきましょう。

補綴(ほてつ)治療

補綴治療とは、人工の材料を使って歯の形を整え、見た目や機能を補う治療方法です。

補綴治療の例
  • ダイレクトボンディング

  • ラミネートべニア

  • セラミック治療

歯の隙間を埋める場合には、歯の側面や表面にレジンやセラミックなどを盛り付けて形を調整し、隣の歯との隙間を目立たなくします。

隙間の大きさが比較的小さい場合に適しており、短期間で見た目を改善できるのが特徴です。

また、歯を大きく動かす必要がないため、治療期間が短く、費用も比較的抑えられる傾向にあります。

ただし、噛み合わせのバランスを根本から整えることはできないため、審美目的が中心となる治療です。

見た目の仕上がりや素材の選び方によって耐久性や自然な美しさにも差が出るため、目的に合った方法を選ぶことが大切です。

歯列矯正

歯列矯正は、専用の装置を使って歯を少しずつ動かし、隙間を根本から改善する治療法です。

歯の位置を整えることで、見た目の改善だけでなく、噛み合わせや発音、歯の清掃性などの機能面も同時に整えることができます。

実際のすきっ歯の治療では、前歯のみに装置をつけて動かす「部分矯正」が行われることもありますが、症例によっては奥歯を含めた「全体矯正」が必要になる場合もあります。

方法としては、透明なマウスピース型の矯正装置を使う方法や、歯の表面にワイヤーを取り付ける方法などがあり、歯の状態や希望に応じて医師の判断で決定されることが多いです。

矯正治療は、歯を削ることなく自然な歯の位置を取り戻せるのが大きなメリットですが、治療にはある程度の期間がかかるため、事前に歯科医師とよく相談することが重要です。

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補綴治療の種類と費用目安

セラミッククラウン

補綴治療にはいくつかの種類があり、使用する素材や治療方法によって見た目や耐久性、費用が異なります。

ここでは、代表的な3つの補綴治療とそれぞれの費用目安について解説します。

①ダイレクトボンディング:費用目安 3万〜5万円程度/1歯あたり

ダイレクトボンディングは、歯の隙間にレジン(歯科用プラスチック)を直接盛り付けて形を整える治療法です。

歯を大きく削ることなく処置できるため、短期間で見た目を整えたい方に適しています。

費用は1歯あたり3万〜5万円程度が目安とされており、治療を行う歯の本数や使用する素材によって金額は変動します。

比較的安価に歯のすき間を改善できる方法ではありますが、経年劣化によってレジンの変色や摩耗が起こりやすいのがネックです。

長期的に綺麗な状態を保ちたい場合は、治療後のメンテナンスも含めて検討する必要があります。

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②ラミネートベニア:費用目安 5万〜15万円程度/1歯あたり

ラミネートベニアは、歯の表面をごく薄く削り、そこにセラミック製のシェル(薄片)を貼り付けて形や色を整える治療法です。

前歯のすき間を自然にカバーしたい場合によく用いられ、見た目の美しさを重視する方に人気があります。

費用は1歯あたり5万〜15万円程度が相場と、コストはやや高めです。

その分、オーダーメイドで作製されるため、色や質感を周囲の歯と高い精度で合わせられるのがポイントです。

ただし、ラミネートベニアは長期間の使用にも耐えうる耐久性がありますが、土台となる歯を削る必要がある点には気をつけましょう。

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③セラミック矯正:費用目安 8万〜15万円程度/1歯あたり

セラミック矯正は、歯を削ってセラミック製の人工歯(クラウン)をかぶせ、歯の形や角度を整える治療方法です。

短期間で歯並びを見た目ごと大きく変えられるため、隙間だけでなく歯の色や大きさも一緒に改善したい方に選ばれています。

審美性や耐久性に優れたセラミック素材を使用しますが、その分費用も高額で費用は1歯あたり8万〜15万円程度が一般的です。

そして、セラミック矯正はラミネートベニア以上に健康な歯を削る必要があるため、歯へのダメージが大きいというデメリットがある点にも注意しましょう。

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歯列矯正の種類と費用目安

すきっ歯 矯正 前歯だけ 費用2

歯列矯正には、マウスピース矯正とワイヤー矯正がありますが、それぞれ得意な症例と費用が異なります。

ここでは、歯の隙間の治療に用いられる代表的な2種類の矯正方法と費用目安をご紹介します。

①マウスピース矯正:費用目安 60万〜100万円程度

マウスピース矯正は、取り外し可能なマウスピース型の装置を使って歯を少しずつ動かす治療法です。

装置自体は透明で目立ちにくいため、周囲の視線が気になる方や接客業など人前に出る職種の人から人気があります。

費用は全体矯正で60万〜100万円程度が目安となっており、部分矯正の場合はさらに費用を抑えたプランも選べます。

また、ワイヤー矯正に比べて痛みが少ない点もメリットのひとつです。

しかし、自由に着脱できる分、毎日20時間以上装着し続ける必要があるため、自己管理を徹底できるかが矯正成功の鍵になります。

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②ワイヤー矯正:費用目安 60万〜170万円程度

ワイヤー矯正は、歯にブラケットとワイヤーを取り付けて、歯を少しずつ動かします。

マウスピース矯正よりも適用症例が多く、前歯のすきっ歯から噛み合わせ全体まで対応が可能です。

費用としては全体矯正で60万〜170万円程度が目安ですが、部分矯正であれば20万〜40万円ほどに抑えられるケースもあります。

痛みがやや強く、治療期間も比較的長くなる傾向がありますが、全体の噛み合わせまで含めた矯正を希望する方におすすめです。

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歯の隙間は自分で埋めようとしないで!まずは歯科医師に相談を

カウンセリング

歯の隙間をなんとかしたいと思っても、市販の道具や自己流の方法で無理に改善しようとするのは危険です。

歯の隙間を改善したいと思ったら、まずは補綴治療や歯列矯正など、自分に合った方法を専門の歯科医師に相談しながら選ぶことから始めましょう。

Oh my teethでは、初回のカウンセリングが無料で受けられ、マウスピース矯正によるすきっ歯の治療にも対応しています。

「ひとまず話を聞いてみたい」という方でも気軽に相談できるので、気になる方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

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