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最終更新日:2025年7月24日

部分矯正のデメリットとは?知っておくべき6つの注意点

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「前歯だけきれいに整えたい」「費用を抑えたい」という理由で、部分矯正を検討する方が増えています。

確かに部分矯正は、治療範囲が限られているぶん、比較的短期間かつ低コストで歯並びを整えられるのが魅力です。

しかしその一方で、「思ったように整わなかった」「全体矯正にすればよかった」と後悔する人がいるのも事実。

部分矯正はメリットだけでなく、デメリットもある治療法です。この記事では、部分矯正の主なデメリットを6つに分けて詳しく解説します。

あわせて、どんな人に向いていないのか、治療前に確認しておきたいポイントも紹介。後悔のない選択をするために、ぜひ参考にしてください。

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歯科医師

西尾万樹

東京表参道矯正歯科 院長。北海道医療大学歯学部卒業。2018年歯科医師免許取得。旭川医科大学病院口腔外科にて研修後、矯正歯科勤務。2020年コスメコンシェルジュ取得。

そもそも部分矯正とは?

部分矯正 デメリット1

部分矯正とは、「前歯だけ」や「上下どちらかだけ」など、一部分だけを整える矯正のこと。

全体矯正のように噛み合わせ全体を細かく調整するのではなく、目立つ箇所の見た目改善に特化した治療法です。

そのため、以下のような特徴があります。

部分矯正の特徴
  • 治療期間が比較的短い(3ヶ月〜1年程度が目安)

  • 費用を抑えやすい(全体矯正の半額以下になることも)

  • 限られた範囲にアプローチするため、通院回数も少なめ

一方で、奥歯の噛み合わせや骨格のズレには対応できないため、症例は限定されます。

メリットがあるぶん、注意すべき点やデメリットもしっかり理解しておくことが大切です。

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部分矯正のデメリット

デメリット6選

部分矯正にはメリットがある一方で、注意すべきポイントもあります。

治療後に「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、あらかじめデメリットを知っておくことが大切です。

ここでは代表的な6つのデメリットを紹介します。

①対応できる症例が限られる

部分矯正の対象となるのは、歯並びのズレが軽度で、噛み合わせに大きな問題がないケースが中心。

以下のような場合は部分矯正が難しいことが多いです。

  • 奥歯の噛み合わせに大きなズレがある

  • 歯を並べるスペースが著しく不足している

  • あごの骨格にズレがある

部分矯正は、あくまで「気になる部分」の見た目をピンポイントで改善する治療法であり、全体の機能や骨格とのバランスまで考慮した設計ではありません。

本来、全体治療が必要な方が無理に部分矯正を選ぶと、長期的に見て噛み合わせの不具合や後戻りのリスクが高まる可能性があります。

「誰でも前歯だけ矯正できる」というわけではないことを理解しておきましょう。

②噛み合わせに不具合が出る可能性がある

部分矯正は「前歯だけ」「上の歯だけ」など、一部の歯に限定して行う治療です。

しかし歯並びは、上下左右の歯がバランスを取り合って噛み合わせをつくっています。

そのため、見た目を優先して一部の歯だけを動かすと、奥歯とのバランスが崩れたり、噛みづらさや違和感が出ることも。

たとえば、一部の歯だけが強く当たる・逆にまったく噛み合わなくなる・顎が痛むなど、日常生活に支障をきたすケースもあります。

③歯を削る処置が必要になる場合もある

部分矯正では、歯をきれいに並べるスペースを確保するために、歯の側面をわずかに削る処置(IPR)が必要になることがあります。

健康への影響はほとんどないとされていますが、処置中や処置後に一時的に歯がしみる・知覚過敏が出ることも。

また、すべての症例で行うわけではなく、歯並びの状態や治療計画によって判断されます。

大きなリスクではないものの、「歯を削ること」に抵抗がある人にはデメリットといえるでしょう。

④他の歯のズレが気になることがある

部分矯正では、一部の歯だけを動かすため、動かしていない歯に影響が出ることもあります。

たとえば、前歯を無理に並べると歯列全体が前に押し出され、出っ歯が目立つようになったり、隣の歯が傾いてしまうケースも。

また、全体のバランスを考慮せずに前歯だけ整えた結果、奥歯の噛み合わせがずれてしまうこともあります。

見た目の改善に集中するあまり、気づかないうちに他の部分のズレが気になるようになることは、部分矯正の盲点のひとつです。

⑤後戻りしやすい

部分矯正では、歯を支えるまわりのバランスまで調整しないため、後戻りが起こりやすい傾向があります。

特に保定(リテーナー)をさぼった場合や、舌癖などの悪習慣がある場合は、せっかく整えた歯並びが元に戻ってしまうことも。

後戻りを防ぐには、治療後のリテーナー装着や生活習慣の見直しが重要になります。

⑥結果的に全体矯正が必要になるケースもある

部分矯正は、前歯のすきっ歯や軽いガタつきなど、見た目の一部を整えるための治療です。

そのため、噛み合わせや歯列全体に問題がある場合には、部分矯正で根本的な解決をすることはできません

「見た目は整ったのに噛みづらい」「左右の歯の高さが合わない」「後戻りしてしまった」など、治療後に不具合が出てくるケースも。

結果として、あとから全体矯正をやり直すことになり、時間も費用も余計にかかってしまうことになります。

部分矯正を考えているのであれば、最初の段階で自分に合った治療かどうかをしっかり診断してもらうことが大切です。 Oh my teeth では、あなたの歯並びが部分矯正が適しているかどうかを無料で診断しています。

部分矯正 デメリット CTA1

【デメリットから見る】部分矯正が向かない人は?

部分矯正 デメリット2

ここまで紹介したように、部分矯正はメリットもある一方で、適応できる範囲が限られる治療法です。

希望する仕上がりや歯並びの状態によっては、全体矯正の方が満足度の高い結果につながることも。

ここでは、部分矯正が向いていない人の特徴を紹介します。

噛み合わせのズレが中度以上・骨格に問題がある人

上下の歯のかみ合わせが大きくズレている場合や、骨格的な原因(出っ歯・受け口・あごの非対称など)がある場合は、部分矯正では対応しきれないことがあります。

無理に一部だけ整えても、噛みにくさが改善されない・見た目のバランスが悪くなるといったリスクがあるため、全体矯正で根本から整えるほうが適しているケースが多いです。

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歯並び全体のバランスを整えたいと考えている人

「前歯だけじゃなくて、奥歯までしっかりきれいに整えたい」「歯並び全体のバランスを良くしたい」

このようにお口全体の仕上がりにこだわりたい人には、部分矯正では物足りないことがあります。

部分矯正では動かせる範囲が限られるため、歯並びのトータルな調整には向いていません。

その結果、一部だけ整って、ほかのズレがかえって気になるようになるケースも。

見た目・かみ合わせ・顔の印象などを全体的に整えたい人には、全体矯正の方が合っている可能性が高いです。

デメリットも理解して後悔のない部分矯正を

部分矯正は、費用や期間を抑えて前歯の見た目を整えたい人にとって魅力的な選択肢です。

一方で、症例が限られることや、噛み合わせへの影響など、注意すべきポイントもあるのが事実。

「部分矯正で本当に理想の歯並びになれるか?」を見極めるには、見た目だけでなく機能面や将来的なリスクまで踏まえた診断が欠かせません。

Oh my teethでは、歯科医師とAIによるダブル診断で、部分矯正が適しているかをしっかり見極めています。

まずはお気軽に無料診断を受けて、自分に合った矯正方法をチェックしてみてくださいね。

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